充電用のバッテリーとして使われているものは主に以下の3種類です。
1. ニッカド電池 (NiCd Battery)
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ニッケル(Ni)とカドミウム(Cd)を用いた電池です。充電/放電の繰り返しが可能な二次電池です。
ニッカド電池は1.2Vの安定した電圧を使用でき、繰り返し充電が可能なことなどから、現在でも家電を中心に色々な用途に使用されています。
欠点としてはメモリ効果と環境問題があります。メモリ効果とは浅い充放電を繰り返し行った場合、充電をしてもすぐに電池が使えなくなってしまう現象です。満充電ではない点を記憶(メモリー)してしまい、充電を行なっても満充電にはならなくなってしまいます。昔、よく「使い切ってから充電しないと電池に良くない」と言われたのはこのためです。
またカドミウムは環境汚染の原因となる有害物質であるため、現在では法律によってその排出が規制されています。カドミウムが人体に入ると代謝されずに蓄積され、ガンなどの健康障害を引き起こすことが知られています。 |
2. ニッケル水素電池 (NiMH Battery / Nickel-Metal Hydride Battery)
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電極にニッケル(Ni)と水素吸蔵合金(MH)を使用した二次電池です。ニッカド電池の改良版として登場した電池です。同じ体積でニッカド電池の約2倍程度の容量があります。電圧はニッカド電池と同じ1.2Vですので、ニッカド電池と同じ充電器が使用できます。現在では乾電池サイズの二次電池として広く使用されています。また、ニッカド電池に比べメモリー効果の影響は少ないのも特徴です。(ただしメモリー効果が全くないという訳ではないので、使い切ってから充電するに越したことはありませんが・・・。)ただ、過放電のまま放置すると劣化し易いので注意が必要です。 |
3. リチウムイオン電池 (Lithium Ion Battery)
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リチウムイオン(Li+)が正極と負極を行き来することにより電気を発生させる電池です。リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く(つまり小型で大容量)、1個の電圧は3.6Vです。これはニッカド電池やニッケル水素電池の3倍です。また、リチウムイオン電池にはメモリー効果が全くありません。ですので充電したいときに充電をする、所謂「継ぎ足し充電」が可能です。また、自己放電も少ないという特長があります。その便利さ高電圧などから、現在ではノートパソコンから携帯電話まで色々な用途に広く使用されて始めています。 |
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ちなみにマンガン電池やアルカリ電池の充電器も見かけますが、1次電池については電池メーカーは充電を認めていません。
それはマンガンやアルカリ電池も充電することにより多少なりとも性能は復帰するのですが、発熱(火災につながる)や液漏れ(有毒)の危険性があるためです。充電自体は可能ですが、危険を伴うので、電池メーカーは認められないのです。液漏れが起きた場合、その液は有害であり、危険ですのでお勧めできません。 |
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